専有ホスト(Dedicated Host)を使ってみよう①
こんにちは。米須です。
前回のブログで共有ホストと専有ホストの違いを説明しましたので、今回は専有ホストを深堀していきたいと思います。
構築する上でいくつかポイントがありますが、まずは構築の流れから見ていきたいと思います。
専有ホストを割り当て
EC2 にある「専有ホスト」のメニューを選択し、「専有ホストを割り当て」ボタンを押します。

設定画面が出てきますので、Name tag やインスタンスタイプなどを設定していきます。
(「複数のインスタンスタイプをサポート」と「インスタンスタイプ」はポイントとなる箇所なので次回説明したいと思います)

あとはアベイラビリティゾーンを設定して「割り当て」ボタンを押します。

そうすると、あっという間に専有ホストが割り当てられます。

詳細は下記のようになっています。
ホストが割り当てられただけでインスタンスは未構築なので、「実行中のインスタンス」には何も表示されていません。

インスタンスを構築する
インスタンスを構築する際は、構築したいホストの詳細画面において「アクション」から「ホストにインスタンスを作成」を選択します。

ここからはいつもの見慣れた構築作業です。
ちなみに、今回インスタンスファミリーを c6g にしたので、 64ビット(Arm)を選択しています。

専有ホストを割り当てる際に、インスタンスタイプを「c6g.medium」にしたので、インスタンス構築時も「c6g.medium」しか選べないようになっています。

今回のように、専有ホストの画面からインスタンス作成に進んだ場合には、テナンシーやホストに「専有ホスト」やこのホストのホストIDが自動で設定されます。

あとは、いつもの手順でインスタンスを起動するだけです。
ちなみに、、、
共有ホストを構築するように、インスタンスの画面にある「インスタンスの起動」から専有ホストに構築することもできます。

この時の注意点は、3つです。
1.インスタンスタイプ
専有ホストに合ったインスタンスタイプを選択する必要があります。
2.テナンシー
自動設定されていないので、自分で「専有ホスト」を選択します。
3.ホスト
こちらも自動設定されていないので、自分で構築したい専有ホストのホストIDを設定します。


インスタンスは構築できたでしょうか?
このホストに構築されたインスタンスは、専有ホストの画面にて確認することができます。

料金
専有ホストの料金ですが、今回設定した c6g だと $3.013/時間です(2020/12/17時点)。ということは、、、30日利用すると $2169.36 ( 1ドル103円で換算すると約\224,000)!!

[AWS ドキュメント]
Pricing for Dedicated Hosts
https://aws.amazon.com/jp/ec2/dedicated-hosts/pricing/
料金と同じページにある構成表を見てみると、c6g.medium であれば 64 台構築できます。
共有ホストに Linux で c6h.medium を構築すると $0.0428/時間(64台だと $2.7392)なので、やはり少し割高ですね。

ホストをリリースする
共有ホストと違い、インスタンスの起動状況や有無に関係なく、専有ホストが割り当てられている間は料金が発生するので、不要になったらすぐリリースしましょう。
不要なホストを選択し、「アクション」から「ホストのリリース」を選択します。なお、ホストをリリースする前に、このホスト上にあるインスタンスはすべて終了させておく必要があります。

確認ダイアログで「リリース」ボタンを押せばリリースされます。

リリースしたホストは、状態が「Released」に変わります。

さいごに
専有ホストの割り当て自体は簡単なのですが、ホスト1台分のコストがかかってしまうので、vCPU が余らないようにインスタンスを構築できるかというところがポイントになってくると思います。
次回は、専有ホストを利用する際のポイントについてお伝えしたいと思います。
2021/01/22 追記
本文中に記載した「 [AWS ドキュメント]Pricing for Dedicated Hosts」の表示 URL とリンクされている URL が相違しておりました。表示 URL が誤りでしたので修正しております。失礼いたしました m(_ _)m